・長いフレーズで息が続かない。
・ハイトーンが鳴らない。
・綺麗な音で吹けるようになりたい!
・速くタンギングできない。
・身体が力んでしまう
ホルン吹きなら誰しも抱える悩みですよね。実際、これらの問題を抱えている方は息がそもそも充分に吸えてないケースが多いです。
それこそレッスンしていて、『もう少し息を吸ってから吹いてみよう!』と言うだけで解決することもあるくらいです。
ですが、人によってはそもそも息が吸えなくなる身体の使い方をしている方がいらっしゃいます。
この記事をキッカケにご自身の息の吸い方を見直してみてください。
もくじ
お腹に力が入ったまま息を吸ってませんか?
時々、お腹を使って息を吸うんだと勘違いしている生徒さんがいらっしゃいます。
おそらくお腹に息を入れて!と指導されたからなのかもしれません。
実はお腹の筋肉に息を吸う役割はないんですよね。どちらかというとお腹は息を吐く役割です。
逆に、息を吸う筋肉は身体の上半身に集中しています。
ですが、息を吐く筋肉をオンにしたまま吸ってしまうと右に行きながら左に行くみたいな感じになってブレーキがかかってしまうんですね。
息を吸う時はお腹の力はオフにしておくことが大事です。
喉を開けて息を吸おうとしてませんか?
自分も学生の頃は喉を開けて息を吸っていたのですが逆に喉が苦しくなってました。
喉の筋肉は舌や首の筋肉、腕の筋肉とも関連しています。なので喉を開けようとするとかえって舌や首、腕の筋肉に力が入ってしまうことがあります。
喉を開けて息を吸いなさいと指導する方もいますが、喉というよりも舌が下がることで息を取り込みやすくしているのだと思います。
声帯を開け閉めする筋肉はありますが、喉自体を開く筋肉はありません。
ホルンの場合は別に歌うわけではないので喉にストレスなく息が入っていくことが大切です。
リラックスして息を吸おうとしてませんか?
身体をリラックスさせて息を吸ってみよう!というアドバイスを聞くことがあるのですが、これも捉え方によっては呼吸の動きを制限してしまいます。
実際は息を吸うためには必ず筋力が必要になります。肋間筋や横隔膜といった呼吸筋を使う必要があるからです。
以前曲のフレーズで息が続かないと悩んでいた生徒さんをレッスンしたときも身体の力を抜こうとするあまり息を吸う筋肉を使えていなかったことが原因でした。
息を吸うためには呼吸筋の力が絶対に必要なんです。
楽に息をたくさん吸うためには?
ここからは息を楽に吸うための6つの方法を紹介します。
・アレクサンダーテクニーク
・肋骨の重さを計算に入れる
・横隔膜の動かし方について
・身体のイメージをアップデート。
・中村純子先生のエクササイズ。
・呼吸の動き探求エクササイズ
アレクサンダーテクニークを使って息を吸ってみよう
息をたくさん吸うためには肋骨がパワフルに動く必要があります。そこで役立つのがアレクサンダーテクニークです。
実は肋骨は背中側にある関節から動いています。そもそも頭と背骨の動きを制限したまま動きにくくなって息が吸いにくくなってしまうんです。
以下の手順でアレクサンダーテクニークを試してみましょう。息を4拍吸って4拍吐きます。ある程度慣れてきたら④からやってみてください。
①普段通り4拍吸って4拍吐く。
②頭を脊椎の方向に押し下げ、4拍吸って4拍吐く。
③押し下げるのをやめて4拍吸って4拍吐く。
④頭が繊細な動きが脊椎や身体全体に影響すると思いながら4拍吸って4拍吐く。
肋骨の重さを計算に入れる
息を吸うときは肋骨は上に持ち上がります。そのときに肋骨の重さも一緒にイメージしてみましょう。
人間の体重の中で胴体は46%を占めると言われています。息を吸うときはその胴体の半分を占めるくらい大きなものを持ち上げなくてはいけません。
呼吸はかなりの力を使っているんです。
息をたっぷり吸うときに肋骨の重さを計算に入れてみましょう。
正確な数字は分からないのですが人間の体重の46%くらいは胴体の重さだと言われています。
その胴体の半分を占める肋骨。
そんなに軽くないです。
呼吸はあなたが思っているよりもかなりパワフルなんです。
— かいとうゆうき (@HornKaichi) September 3, 2022
横隔膜の動かし方について
横隔膜は真下に動かすと思いがちですが、実際はわずかに後ろ方向にも動きがあります。
矢印の方に動かすと思いながら息を吸ってみましょう。
ちゃんと横隔膜が動いているかどうかわからない人もいますが、横隔膜は身体の内側にあるため感覚を感じられにくいです。
なので動いている感じがしなくても息を吸う量が増えていれば大丈夫です。
身体のイメージをアップデート
以下の動画で息を吸う時の動きを見てみましょう。実際に肋骨や横隔膜がどう動くのか知っておくだけで息が吸いやすくなります。
中村純子先生のエクササイズ
これは理学療法士の中村純子先生が考案したストレッチになります。
楽器を練習する前にこちらのエクササイズ取り組んでみてください。
音の響きが増えたり、たっぷり息が吸えるようになりますよ。
身体は首や背中、腕、腰周りなどの筋肉も使って呼吸をしています。
・僧帽筋
・胸鎖乳突筋
・菱形筋
・斜角筋
・腰方形筋
・大腰筋
実はこれだけの筋肉が呼吸のサポートしてくれるんです。まさに全身運動ですね。
これらの筋肉を目覚めさせる上でこのストレッチは非常に効果的です。
呼吸の動き探求エクササイズ
肋骨の動きや横隔膜の動きを探求してもらうための練習メニューです。
自分の身体の動きを探求する中で効率の良い方法を見つけるキッカケにしてみてください。
こちらからPDFをダウンロードして練習してみてくださいね。
まとめ
ここまで呼吸法のポイントをお伝えしてきました。ただ、人によって相性が合わなかったり別のところに原因があるかもしれません。
どうしても改善しないようでしたら是非レッスンを受けてみてください。
・アレクサンダーテクニーク
・肋骨の重さを計算に入れる
・横隔膜の動かし方について
・身体のイメージをアップデートする。
・体全体のストレッチ
・呼吸の動きエクササイズ
最後までお読み頂きありがとうございました。
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