・なぜロングトーンの練習が必要なんだろうか?
・ロングトーンって退屈でつまらない。
・ロングトーンって口が疲れるから正直やりたくない。
ロングトーンはただ音を真っ直ぐ伸ばすだけの退屈で地味で疲れるだけの練習だと思われがちです。
ですがこの練習は音の出だしが美しくなり、アンブシュアが安定し、楽に音が響くポイントを摑むことができて口がバテにくくなるなどなど様々な効果が期待できる便利な練習です。
正直自分はロングトーンに取り組んでいるかどうかで曲がバテずに吹きやすくなるかどうかが決まるくらいです。
ですが意味もなく音を伸ばすだけでは効果はあまりありません。
この記事ではロングトーンのメリットと目的に合わせた様々な練習方法について紹介します。
自分の目的に合わせて練習してみてください。
もくじ
ロングトーンの意味
ロングトーンを練習する理由は、以下の5つがあります。
目的によって練習方法が異なります。
それぞれ解説します。
唇周辺の筋トレ
ロングトーン練習の目的の1つ目はアンブシュア筋力の維持や向上です。
なぜならホルンやトランペットといった金管楽器はアンブシュアの筋肉の支えで唇を振動させ続けているからです。
やはり自分も普段の練習でロングトーンの練習をサボっていると音がだんだんと揺れやすくなってしまいます。
やり過ぎると唇が振動しにくくなったりしますので無理のない範囲で取り入れてみて下さい。
音質や音色の探求。
2つ目の理由は楽器の音色や音質の探求、試行錯誤です。
なぜなら曲を演奏するには、様々な音色の引き出しがあった方がより表現の幅が広がるからです。
- 明るい音
- 暗い音
- 荒々しい音。
- 柔らかい音。
音色や音質の変化は、音の出だしや音の処理の仕方も関係しています。
普段の練習で息の使い方、舌の使い方など、口の中、楽器の持ち方などなど、、
どんなときにどんな音がするのかロングトーンで探求してみましょう。
音のツボを見つける
金管楽器には、必ず楽器が良くなるポイントがあります。
それをロングトーンの練習で見つけることができます。
この場所から少しでもズレていると無理をした吹き方になりやすく唇もバテるのが早いです。
以下の手順でロングトーンすることで音のツボにハマっている時とずれている時にどんな音がするのかを理解することができます。
- 普通にロングトーンする。(C〜Gの間で)
- 口はそのままで息の量だけ増やす。
- 口はそのままで息の量だけ減らす。
- 息の量はそのままで口を緩める。
- 息の量はそのままで口を閉じる。
- 息の量を増やして口を緩める。
- 息の量を減らして口を閉じる。
ロングトーンでこのツボを捉えることができればかなり楽に音に響きが出てきます。
呼吸のトレーニング
3つ目の理由は呼吸のトレーニングです。
呼吸筋に負荷をかけ息がたくさん吸いやすくなります。
8拍、10拍と負荷をかけ徐々に長く伸ばしていきましょう。
長く息が続けば、それだけ演奏することが楽になってきます。
息の効率性の探求
今度はできる限り少ない息の量で無駄なく息を吐くことを目的にします。
少ないエネルギーで同じ演奏ができれば、それだけ唇や身体にも負担が少ないからです。
30拍息を長く吐く続けてみてください。
おそらく途中で息が続かなってくると思います。そのとき自分はどのように吹いていますか?
より息が長く続くのかを考える良い機会になります。
ロングトーン練習の効果的なやり方
ここからはロングトーン練習のやり方を紹介していきます。目的に応じて使い分けてみてください。
一日10分〜20分程度で構いません。
リップスラー との組み合わせ。
音を伸ばすだけの練習だけだと口が硬くなりやすいのでリップスラーと組み合わせるのがオススメです。
組み合わせることで口の中のコントロールの仕方も学べます。
自分で楽譜を作るのが大変でしたらアンブシュアビルダーを使ってみると良いでしょう。
クレッシェンド、クレッシェンドとの組み合わせ。
これは音量の変化をロングトーンに組み込む練習です。
上手く楽器が鳴ってくれる場所を探したり、ffやppの極端な音量の音色や音質を探求できる機会にもなります。
自分の音をよく聞いて4拍ずつppからffまでクレッシェンド、デクレッシェンドしていきましょう。
できる限り長く伸ばす
1日数回で構いません。30拍息が続く限り息を長く伸ばしてみましょう。
この練習で自分の肺の限界に挑戦したり、吹き方の効率を探求してみましょう。
途中で息が苦しくなっても構いません。
この練習ではどうすればより息がたくさん吸えるかまたは長く続くかが大事です。
まとめ
ここまでロングトーンをする意味と練習方法についてお伝えしました。
ロングトーンひとつ取っても練習の意味や目的は人それぞれ違います。
この記事で学んだことを活かして自分が求めているものに応じて、練習方法を工夫してみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。