・練習しているのに口がプルプルと震えてしまう。
・本番でどうしても音が揺れる。
・まっすぐ安定した音を出したい。
「唇がバテるのは練習が足りないだけなのでは?」と思う方もいるかもしれません。
確かに練習不足によってアンブシュアの筋力が落ちているとバランスが崩れていると音揺れは発生しやすくなります。
ただそのバランスが崩れる原因はもっと他の可能性があります。
なのでこの記事では練習不足以外に考えられる音が揺れる原因と改善策について紹介します。
この記事を読んで「もしかして原因はこれかも!」と感じることがあれば試してみてください。
もくじ
息をたくさん吸う習慣が身についていない
実はそもそも息が吸えてないとアンブシュアに負担がかかって音が揺れやすくなります。
ある程度吹けてくると息を吸わなくても音ってある程度出てしまうんですよね。だから上級者の方でも息を吸わない癖が身についてしまっている人は多いです。
息が吸えていないとアンブシュアを締めることで振動させなければいけなくなって音が揺れてしまうんです。
アンブシュアのバテ
音揺れは練習のやり過ぎが原因の可能性もあります。口がバテているのに闇雲に鍛えてもあまり意味はありません。
ロングトーンなどの練習によってアンブシュアをトレーニングすることは大切ですが口が限界を超えてしまうと支えきれなくなって音が揺れてしまいます。
音をまっすぐ伸ばそうと意識し過ぎている
ロングトーンの練習で「まっすぐ音を伸ばせ!」こんなアドバイスをされた方もいるかもしれません。
ですが音をまっすぐ伸ばそうと頑張るほど音が揺れることがあります。
音がまっすぐ聞こえるのはあくまで結果なんだよね。
音のツボに当たっていない。
金管楽器はどの音域でも必ず音が鳴りやすい場所が存在します。
これを音のツボと読んでいますがツボからズレていると無理やり音を出すしかありません。
①息の流れと口を閉じるバランス。
②狙っている倍音の幅
③楽器の抵抗
具体的な練習方法はこのあと解説します!
音揺れの改善方法
ではここからは音揺れ改善の具体的な方法について紹介します。以下の4つです。
・アレクサンダーテクニーク
・音の波を意識する
・ベンディング
・マウスピースのプレス
・音を伸ばすために必要な力を確認する。
アレクサンダーテクニーク
音揺れを改善する方法として、まず、アレクサンダーテクニークを使って音を出すことを実験してみましょう。
なぜなら頭と脊椎の関係が不利な状況になっていると本来吐けるはずの息が吐けなくなったりする可能性があるからです。
以下の手順で呼吸をしてみてください。
- 普段通り息を4拍吸って4拍吐く。
- 頭を脊椎の方向に押し下げて4拍息を吸って4拍息を吐く。
- 押し下げをやめて4拍息を吸って4拍息を吐く。
- 頭が脊椎の上で繊細に動いて体全体がついてきて4拍吸って4拍息を吐く。
おそらく2が最も呼吸がしにくくなり、4が最も楽に呼吸できたのではないかと思います。
音の波を意識する
なんの音でもいいので音には波があると思いながらロングトーンしてみましょう。
音=振動です。だから線になっているわけではなく波のように常に揺れ動いています。この波の動きを意識することで口をリラックスさせることができ音が安定していきます。
ベンディングの練習
音のツボを捉えるためにはベンディングの練習をしてみましょう。
ベンディング(bending)とは指を変えずに最初に鳴らした音を半音下に下げて元の音程に戻す練習方法です。
この練習で音のツボに当たっている感覚と外れている感覚を養うことができます。
マウスピースのプレス
マウスプースの密着が十分でないと音が揺れてしまうことがあります。
プレスが少ない分アンブシュアの筋力に頼りやすくなったり、顔をマウスピースの方に近ずけて姿勢が崩れる原因になるからです。
音が揺れているときとそうでない時の違いを確認する。
音が揺れている時と揺れていない時にどんな違いがあるか理解できればそれがヒントになる可能性があります。
なぜなら力を使いすぎていたり、逆に使えていなかったり本来必要のないところの力を使っていると音も揺れやすくなるからです。
アンブシュアの筋力や呼吸するときに必要な力、この他にも様々な力でバランスよく支えていることで音は安定していきます。
音が揺れているとき、またはそうでない時、自分がどんな力を使っているか観察して確認してみましょう。
番外編 ジストニア、顔面神経麻痺等の音の揺れ
この場合、すぐに病院で専門的な治療を受けることが必要です。
金管楽器は唇を振動させて音を出しているので、どうしても唇周辺の神経に問題があると音が揺れてしまいます。
なぜ?このような症状が出てしまうのかはまだ分かっていないそうですが、ジストニア、顔面神経麻痺ともに現時点では過度の練習量によって唇に負担がかかっていることが原因と言われています。
もちろんこれで全く楽器が吹けなくなるという訳ではありません。
適切な治療やトレーニングを踏んで、演奏活動に復帰した方を何人も知っているからです。
もし、自分が当てはまるなと感じた場合は、一度病院や専門機関で検査をされることをお勧めします。
まとめ
ここまで音揺れの原因と改善する方法について紹介してきました。ポイントは以下の5つです。
・アレクサンダーテクニークを使う。
・音の揺れを意識する。
・ベンディング
・マウスピースのプレス
・音を伸ばすために必要な力を確認する。
音揺れは練習不足と思われがちです。確かにその可能性もあるでしょう。
ですが、どんなに練習しても音揺れが改善しない場合、音が安定するための力のバランスが崩れてしまっている可能性があります。
是非試してみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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