
・右手が小さくて上手く塞ぐことができない。
・ゲシュトップの音がビーン!と鳴り切らない。
・なぜか音が半音高くなってしまう。
ホルンにはゲシュトップという特殊奏法があります。ですが、この奏法が苦手だと感じる方は多いのではないでしょうか?
僕もゲシュトップが長いことできませんでした。なぜなら右手が小児マヒの影響で思うように動かすことができなかったからです。
ですが、色々と試行錯誤していくなかで徐々に回復してきてゲシュトップもできるようになっていきました。
今回はゲシュトップができるようになる具体的なやり方について紹介します。
ゲシュトップの具体的な3つの方法
ゲシュトップのやり方は以下の3つです。それぞれ解説します。
・右手の感覚ではなく音で塞いでいるかを判断する。
・アレクサンダーテクニークを使ってみる。
・狙った音から半音低い音のツボを狙って吹く。
右手が入っているかどうかではなく音で判断する。

右手が入っているかどうかを判断するために右手の感覚で判断するのではなく、音で判断した方が上手くいきやすいです。
なぜならゲシュトップが成功している場合、金属的な音がビーン!と鳴るからです。
僕も最初は、右手がベルの中に入っているかを右手の感覚だけに頼っていました。
ですが、小児麻痺の影響で右手の感覚がわからず闇雲に手を入れていました。
しかも瞬間的に右手を入れなければいけないので、右手が入っているかをいちいち見て確認している余裕はないのでとても難しかったんです。
ホルンのベルは後ろを向いているので基本的に吹いているときに右手が入っているかを見て確認することはできません。
なので音で判断するのが一番いいでしょう。
とにかく右手をいろんな形にしたりしてビーン!と鳴る音が出るところを見つけてみてください。
アレクサンダーテクニークを使ってベルに手を入れてみよう。

アレクサンダーテクニークを使うことでベルを塞ぎやすくなるかもしれません。
なぜなら右手でベルを塞げないという方は右手の動きが固まって思うように動いていない可能性があるからです。
以下の手順で実験してみましょう。
- 普段通り右手でベルを塞ぎCの音をゲシュトップする。
- 頭を脊椎の方向に押し下げ、ベルを塞ぎCの音をゲシュトップする。
- 押し下げるのをやめてベルを塞ぎCの音をゲシュトップする。
- 頭の繊細な動きが脊椎や身体全体に影響すると思いながらベルを塞ぎCの音をゲシュトップする。
どうでしたでしょうか?右手の塞ぎ易さに何かしらの変化があったのではないでしょうか?
ゲシュトップの音のツボは半音低くなる。
ゲシュトップは出したい音のツボの半音低いツボを狙うと上手くいきやすいです。
なぜならベルを塞ぐことで半音高い音が出るようになっているため、低いツボを狙わないと塞いでいても音が鳴らなかったり、音が半音高くなってしまうからです。
僕もこのことに気付くまでとても時間がかかりました。
例えばCの音をゲシュトップしたいならHのツボを狙う必要があります。
仮にこれがCの音を狙ってしまうと指が半音低いので金属的な音にならないんですね。
気付かないうちにこういった落とし穴にハマっていることもあるんです。ぜひ一度確認してみてください。
まとめ
ここまでゲシュトップのやり方の具体的な方法について紹介してきました。
ポイントは以下の3つです。
- 右手の感覚ではなく音で塞いでいるかを判断する。
- アレクサンダーテクニークを使ってみる。
- 狙った音から半音低い音のツボを狙って吹く。
自分も長い間この奏法が苦手でしたが、やり方を工夫をし続けることで右手が人より動かなくても曲の中でもゲシュトップが使えるようになってきています。
是非これらのポイントを意識して練習してみてください。仮に他の人より不利なことがあっても練習のやり方次第で可能になってくることがあります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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