あがり症に悩む音楽家へ。3つの原因と5つの克服方法

あがり症に悩む音楽家へ。3つの原因と5つの克服方法
Pocket

・人前で演奏すると練習通りにいかない。

 

・本番で頭が真っ白になってしまう。

 

・緊張して手が震えたり息が思うように吸えない

本番の緊張を克服するにはとにかく練習するしかない!と考える方は少なくありません。

それ自体は間違いではありませんが、練習するだけで何とかなるならそもそも悩んでいませんよね。

自分もめちゃくちゃ練習して準備したのにステージ上で緊張して頭が真っ白になったり手や口が震えて本番で失敗してしまった経験があります。

それはなぜか?実はそもそも緊張することと本番の成功は全く別の話なんです。

今回は本番で緊張する原因と解決策についてご紹介します。

 

 

アガリ症の原因

本番で緊張する原因は以下の3つが考えられます。

  1. 身体の神経
  2. 本番で緊張してはいけないという思い込み。
  3. 期待値と練習の再現性のズレ

それぞれ解説していきます。

 

原因は身体の神経。

本番でアガってしまう原因は背側迷走神経という神経が働いているためです。

この神経は寝ているときや食べ物を消化しているときなどに働いています。そして本当に身の危険が迫ったとき本能的に体の動きをストップさせて自分の身を守ろうとする働きがあります。

哺乳類動物は他の生き物に食べられそうになったとき死んだふりをして危険を回避することがあります。実はこれが人間の本能にも備わっています。

  • 頭が真っ白になる。
  • 手足が震える。
  • 急に息が吐いたり吸えなくなったりする。

このような症状を本番で経験した方は多いと思います。実はこれは身体が危険な場所だと認識したため本能的に死んだふりをして身を守っているんですね。

 

 

緊張してはいけないという思い込み

本番前は「緊張しちゃいけない!」と自分を否定すると余計に緊張してしまいます。

このような現象をピンクの象と呼んでいます。

ピンクの象のイラスト

ここで実験をしてみましょう。

上のピンクの象を頭の中でイメージしないでください。

どうでしたか?頭の中がピンクの象でいっぱいになりませんか?

実は人間の脳は否定形を認識できないため、〜しないようにと考えると余計に考えてしまいます。

つまり、「緊張しちゃダメだ!」と思えば思うほど緊張してしまうという訳です。

 

 

 

期待値のズレが緊張を生む

本番の演奏の結果に期待すると緊張して身体が固まりやすいです。なぜなら自分がコントロールできない結果に期待してしまうからです。

例えば自分もコンクールの予選で緊張して音が揺れまくったことがありました。そのときは『もうこれで失敗したら終わりだ!』みたいになっていたのです。

身体もガチガチになって音も揺れまくっていました。

ですが次の本選でもうどんな結果になってもいいや!』と開き直って吹いたら音の揺れがピタッと収まって吹くことができたんです。

コンクールの結果は残念でしたが審査員の講評で落ち着いて演奏できていて良いですね!と書かれていました。

人間はコントロールできないことをやろうとすると身体が固まりやすいです。残念ですがどんなに練習しても本番で絶対に上手くいくなんて分からないんですね。

 

 

あがり症の克服方法

ここからは自分が本番を経験してきたなかで効果のあった方法を紹介します。以下の5つです。

 

 

本番はむしろ緊張していい。

ホルンを演奏する学生のイラスト(吹奏楽)

本番の緊張はステージ上では心強い味方になってくれることがあります。

なぜなら交感神経が優位になってアドレナリンが出て身体が活発に動いたり、ノルアドレナリンが出て集中力が増したりするからです。

自分も以前は緊張を無くせば良い演奏ができると考えていました。しかし、本当に緊張がないと集中力が無くなりミスしやすくなるんです。

確かに身の危険を感じるくらいに緊張し過ぎてしまうと手足が震えたりして良い演奏ができません。かといって全く緊張が無いと音ミスの原因になったりします。

本番で実力を出し切るには、この間を狙っていきたいんですね。程良い緊張感にコントロールすることが大切です。

 

 

 

緊張したときに具体的に何がおこっているか観察する。

緊張と一言で言っても実は人によって症状は異なります。

人によっては鼻が詰まる人もいれば、身体がフワフワする人も。

症状によって対処方法も異なってくるためあなたが緊張するときに自分がどんな症状なのか一度、観察してみましょう。

不安な気持ちが少しずつ冷静になってきます。

 

緊張したらワクワクすると考える。

本番前に、緊張すると心臓がドキドキしたりしますが、この時こそ本番が楽しみでしょうがないとあえて考えてみましょう。

緊張したときは捉え方を少し変えるだけでも気持ちが楽になったりします。

小さい頃、楽しみだったゲームを始めてプレイするとき、ワクワクしませんでしたか?

あれが本番の緊張の正体だったりします。

 

 

アレクサンダー教師キャシー先生から学んだウォームアップ

これはアレクサンダー教師キャシー・マデンという先生から教わったやり方ですが、自分も本番前に緊張が高まってきたときにやっています。

手順は以下の3つです。全てアレクサンダーテクニークを使いながら行います。

  1. (頭動いて体全体がついてきて)自分が今、何を思っているのかを感じながら周囲を歩く。
  2. (頭動いて体全体がついてきて)自分の周りを歩いて壁に手を触れるどんな感じがするか。言葉にしてみる。
  3. (頭動いて体全体がついてきて)自分が好きなものを心の中で思い浮かべ、~が好きと心の中で言う。

このウォームアップを行うことで自分の気持ちに気が付きやすくなり、自分の好きなものを思い浮かべることで安心を感じやすくなます。

 

瞑想する。

本番前は5分程度の時間でいいので瞑想をしておくと気持ちが落ち着いて演奏に臨めます。

やり方の手順は以下の2つです。

  1. 4泊で息を吸う。
  2. 8泊で息を吐く。

「もしも失敗したらどうしよう。」と気持ちが不安定になりやすいですが、本番の不安や焦りなどが原因で横隔神経の働きが一時的に鈍くなってしまいます。この問題を解決するためにも瞑想というのは効果的です。

ちなみに瞑想中は歩いていても立っていてもいいので、自分がやりやすい方法を色々探してみましょう。

 

 

まとめ

ここまであがり症の原因と克服方法についてご紹介しました。

  • 本番は緊張していい。
  • 緊張したときに具体的に何がおこっているか観察する。
  • 緊張はワクワク!
  • キャシー先生から学んだウォームアップ。
  • 瞑想する。

以下の5つを実践することで、ステージ上でアガリ症にならずに自分の実力を発揮しやすくなります。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

 

 

 

ステージで自分の実力を発揮する方法をまとめたPDFを無料配布しています。以下のリンクからライン登録いただくと受け取れますので是非ご活用ください。

無料配布pdfあがり症とサヨナラ!人前で緊張しても自分の実力を発揮する方法

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です